最近、思う。自分の人生を振り返った時、人生の岐路に立つ重大な局面でいつも、音楽に現実逃避していたんじゃないかと…
例えば、思春期の頃、好きな子ができると、いつも音楽を聴いて、その子のことを想いながら気分を高揚させていた。歌詞を見ながら、自分の気持ちと照らし合わせ、感傷に浸っていたのだ。しかし、これは完全な自己満足の世界だ。その子を好きな自分に酔っていたとも言える。恋をしたなら、音楽なんか聴く前に、その子に自分の想いを伝えなければならなかったのに…結局、失敗を恐れ、いつも音楽へ逃げていた。
先週末から、HIPHOPを爆音で聴きすぎたせいで左耳の調子がおかしくなってしまった。治るまで音楽を聴くの控えることにした。すると、無音の中で色んなことを考え始めた。
私は普段、営業の仕事をしている。1日中、車で客先を回り、車の中ではいつもFMラジオを流している。ラジオから流れる音楽を聴いていると、心がリラックスされ、気持ちよく仕事をすることができた。しかし、今週に入り、無音で車を運転するようになると、肝心なことから目を背けている自分にも気づいた。
今ある問題にしっかり目を向けてみると、1日中、イライラがとまらなくなった。うちの会社は今まさに危機的状況で、この夏、ボーナスが出なかった。その原因ははっきりしている。私の上司が肝心な仕事をほったらかしにしているせいだ。私はこれまで何度も何度も、その上司に早く、その仕事に取りかかるように催促してきたのだが、もう何年間もほったらかしのまま現在に至ってしまった。私もこれだけ言ってダメなら仕方ないと半ばあきらめてしまった節もある。考えれば考えるほどバカバカしくなるだけだと、現実逃避してしまったわけだ。しかし、会社が潰れたら元もこうもない。
心を鬼にして、本社に電話し、トップに今の営業課の状況を説明した。そして、今日、トップが営業課に駆けつけ、緊急の会議が行われた。その会議の中で、自分は鬼になった。やさしさだけでは生き延びられない。心を鬼にして、今ある問題に真っ向から向き合わなければいけない時がある。
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